今和次郎『考現学入門』
西山夘三を取り上げた展示会に行き、そこで「考現学」というものがあることを知った。もともと、そういった分野(異常なまでの蒐集や記録)に興味があったので、一気にその分野に興味を持った。
私も学生の頃、講義名の略し方の採集などを行ったことがあるのだが、できることなら、学生の頃に考現学というものに出会っておきたかった。出会えていれば、もっと広範囲にわたった調査をするモチベーションになったのではないかなと思う。ある大学のある時期の学生の生活を広く記録することは、その集団にとっては価値あることなのではないか。
学生の頃であれば、上記のように採集テーマに困ることもなかっただろうし、成果を発表する場にも困らなかっただろうと思う。社会人になって思うのは、何を採集してどこで発表すればいいんだろう(世間的に、どういった調査まではOKで、どういった発表ならOKなのか)…ということばかりである。物事を始めるのに遅いことはないとはいうが。